case study _032
- 動画制作
- SNSメディアタイアップ


紀伊國屋書店 miffy & books ミッフィー70周年記念 絵本&コラボグッズフェア
株式会社紀伊國屋書店
店売総本部
部長 野口 敦郎 様
デジタル・流通事業本部
次長 池田 裕香 様
施策概要
実施期間:2025年5〜6月
課題:
10代~30代女性に向けた認知拡大と購買促進のための動画制作およびSNSメディアタイアップ
内容:
紀伊國屋書店が創業100周年に向けた記念グッズを発売するにあたり、MERYにて動画とSNSを活用したプロモーションを実施。MERYのディレクションにより、グッズの魅力が伝わる動画と、店舗でのリアル感のある購入の様子がわかる動画を作成し、SNSメディアタイアップを行った。MERYのPR投稿により合計38万リーチを得た。
MERYメンバーの紹介

奥松 彩夏 | ayaka okumatsu
デジタル広告代理店のアカウントプランナー、美容メディアの編集者を経て、MERY編集部にjoin。編集長としてMERYのSNS全体のコンテンツ制作をディレクション。Z世代に関する講演などもおこなっている。

みゆう | Miyuu
2021年にSNS運用などの業務でMERYに入社。現在は、MERY編集部でSNSを中心とした動画コンテンツ作成を担当している。
全国主要都市に71店舗を展開する株式会社 紀伊國屋書店。昭和2年に新宿で創業して以来、一貫して和洋書籍・雑誌の販売を行ってきた他、大学や公共図書館へのデータベース販売や、図書館業務の受託なども行っています。 2027年1月に創業100周年を迎えるにあたり、オリジナルグッズを販売しています。2025年6月には、絵本で知られるミッフィーとコラボした「miffy&books ミッフィー70周年記念 絵本&コラボグッズフェア」として展開。紀伊國屋書店の店員と同デザインのエプロンをするミッフィーや、本を読むミッフィーのグッズを発売しました。 本フェアのプロモーションのPRをInstagramで実施した経緯について、ご担当の野口様、池田様に伺いました。
株式会社紀伊國屋書店
店売総本部 部長 野口 敦郎 様
デジタル・流通事業本部 次長 池田 裕香 様
SNSメディアタイアップ実施の背景
新規顧客層獲得への焦燥感
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――紀伊國屋書店様が抱えられている課題感と、初めてのSNSタイアップの実施にMERYを選定した理由をお聞かせください。
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紀伊國屋書店/野口様:紀伊國屋書店は2027年1月に創業100周年を迎えるにあたり、「今日も、本と一緒に。」をテーマにしたオリジナルグッズを展開しています。2025年6月に絵本で知られるミッフィーとコラボし、【紀伊國屋書店×ミッフィー 】miffy&books ミッフィー70周年記念 絵本&コラボグッズフェアを実施することになったのが発端です。
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紀伊國屋書店の店員と同じエプロンをするミッフィーや、本を読むミッフィーなどのオリジナルグッズが誕生し、店頭ではミッフィーの絵本を発行されている福音館書店さんの絵本と合わせ、国内・海外の店舗でフェア展開致しました。
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このフェア開催を機に、時代に合った新しい販促手法で新規顧客にリーチする取り組みをしなければとは思っていたんです。弊社のSNS販促はまだまだスキルが未熟なのか、手応えを大きく感じることが少なく、もっとやりようがあるのではないか?という危機感はあったんですね。
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もちろん、ミッフィーやミッフィーの絵本を出版している福音館書店さんが持つファン層は、紀伊國屋書店の顧客層とも異なるので、そこにはリーチできる。でもさらにSNSでコラボ情報を伝達したい。そうした中で、MERYさんを選んだのは、紀伊國屋書店の顧客層と異なるフォロワー層60万人を持つSNSメディアであることに加え、さまざまな動画制作の経験があることも大きかったです。さらには、弊社は書店なので、小学館系列であるMERYさんに親近感があったことも要因のひとつとしてありました。
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紀伊國屋書店/池田様:実は、最初は後ろ向きだったんです。忙しくて社内的な資料作成に手が回らないというのもありましたし、そうしたツールに懐疑的というか、身近に感じない管理職もいるので。それでも、私が「やりたい」と手を上げ、野口が通してくれた形になりました。
施策後の効果の実感および感想
自作では成しえなかった動画の仕上がり
- ――今回は2本の動画を制作いたしました。クリエイティブについての感想をお聞かせください
- 紀伊國屋書店/野口様:1本目はコラボグッズのラインアップ紹介と各商品の特徴やこだわりに関する動画を作成いただきました。11種類の商品の特徴やこだわりを入れるために、50秒越えの長い動画になりましたが、飽きずに見てもらえる動画になったと思います。複数ある柄の見せ方なんて、自社で作っていたら絶対にこうはならなかったなという仕上がりでした。
- 2本目は店舗で開催されるミッフィー70周年記念 絵本&コラボグッズフェアの情報も含めるために、売り場に買いに来たような体で撮影していただきました。音楽や効果音の入れ方なども、私たちではそうはならないという演出がなされていて驚きましたし、社内の評判もとても良かったです。
- 紀伊國屋書店/池田様: 実は撮影前の段階ではテキストと参考画像ベースでの構成案の確認だったので、動画の仕上がりを完全にイメージしきれない部分が少し不安だったんです。
- ですが、結果的には動画の仕上がりもすごく良かったと思っています。弊社は細かいところまで伝えたくなってしまう真面目さがあるんですが、そうすると長くなってしまう。今回は動画のシナリオなどもお任せでしたので、何を入れるか、何をそぎ落とすかといった点もお任せでした。なので、グッズ開発者としてはあの点もこの点も入れたいみたいなこともあるにはありますが、あの短さの動画にまとめていただいたことで、より見ていただけるものになったと思っています。

- ――撮影現場に立ち会っての感想をお聞かせください。
- 紀伊國屋書店/野口様:本当にiPhone1台で撮影の方と演者の方というシンプルな体制で撮影されたことに驚きました。それゆえに、生と言うかリアル感のある動画になるのだろうなと感じました。現場で決まっていく感じがさすがだと思いましたね。
- 細かい話では、トートバックは生地に皺のない一番きれいな物に「あんこ」を入れて持っていたんですよね。でも、皺があって、「あんこ」なしの方がいいって言われたことに驚きました。リアル感というか、実際に商品を持った感じをそこまで再現するんだという。ミッフィーの絵本を展示するために、たまたま来ていた福音館書店さんも立ち会われたのですが、現場を見られて、すごくいい経験になったと言ってらっしゃいました。

- ――制作にあたって意識したポイントはどこにありますか?
- MERY/奥松:1本目は54秒ということで、Instagramとしてはとても長い動画ですす。だらだらと続いていると、10秒ぐらいで離脱されてしまうんですが、長く感じさせないテンポ感を大事に撮影・編集を行っています。11種類のグッズ紹介がポンポンポンと続いて、気づいたら最後まで見てしまうような構成を心がけました。
- 紹介したいこだわりや特徴もたくさんありますが、MERY読者の方だったら、ここが気になるだろうなという点を意識しつつ、私たちもここが好きというポイントを入れて撮影することで、リアルな熱量を届けることも大切にしています。
- MERY/Miyuu:今回2本を作らせていただきましたが、グッズは同じものを紹介するので、差別化しようと意識しました。1本目はグッズメインということで、1つ1つの細かい特徴を紹介できるように制作しました。
- 2本目はリアルに女性がお買い物しているような、Vlogのような動画を意識して撮りました。PR感が出ると離脱されてしまうこともありますし、一般の方でも撮れるような動画だと、ついつい見てしまうという点も意識しています。音楽や効果音については、今までの経験もあり、全体を見ながらこの辺りを使うとヒキがありそうと判断したものをセレクトしました。

- ――タイアップ投稿への反応や購買の効果についてはいかがでしたか。
- 紀伊國屋書店/野口様:数字的なものは、MERYのInstagramアカウントでは2本合わせて38.5万回再生されています。1本目については買い取らせてもらって、自社サイトに掲載しています。そこでの再生数は4,000回程度でしたから、Instagram では100倍近い方に見ていただけたのではないかと思います。
- 1本目の投稿時には、弊社のECサイトがダウンするほどの集中アクセスがありました。予約には会員登録が必要だったのですが、新規会員が有意に増えており、新規顧客の獲得という目的は達成できたと考えております。店頭発売日に一部店舗では、開店前から行列ができ、数時間で人気商品は完売になりました。グッズは6月締め時点で売り上げが想定の約1.5倍、絵本は想定の約2倍となり、これまで実施したオリジナル商品のなかで最も販売実績のよい結果となりました。

- MERY/奥松:多くの方に見ていただけたと思います。MERYのフォロワー層に加え、ミッフィーファンや紀伊國屋書店ファンの方にも見ていただけたようで、普段の投稿と比較しても非常に多いシェアなどの動きがあったのが印象的でした。そうした熱量の高いファンの方にたくさん見ていただけると、購買につながっていくと考えています。
MERYに期待すること
一緒にアカウントを育ててほしい
- ――今後のMERYに期待すること、一緒に取り組んでいきたいことを教えてください。
- 紀伊國屋書店/池田様:Instagramは通常投稿ではURLを貼ってもリンクできないという問題があります。ただ、弊社がInstagramアカウントを持っていれば、MERYさんの投稿に弊社アカウントを紐づけていただいて、うちのフォロワーを増やすといった動きに繋げられたのではと思っています。なので、そういった動きができるような施策を今後も考えていきたいですね。
- とはいえ、弊社にはそういった知見がないので、どういうふうにすべきかを今後ご相談させていただけたらいいなと思っています。
- 紀伊國屋書店/野口様:まだ決定はしていないのですが、今後、公式アカウントなんかが作れたらいいなとは思っています。そうした際に、ノウハウが全くないですから、MERYさんに関わっていただいて、作っていきたいと思っています。
- 今回は動画を作成していただきましたが、自分たちで作って行くような方法も教えていただけるといいですよね。
- ――どのような課題を抱えている企業にMERYをおすすめしたいでしょうか。
- 紀伊國屋書店/池田:今の時代に合ったSNS販促が自社で上手くできていないと感じている企業さんですよね。訴求できるメディアを知らないとか、発出の仕方が苦手であるとか、そういう企業さんも含めて、使っていただきたいと思います。
- 紀伊國屋書店/野口様:費用面で上を説得しないとならないっていう企業さんも多いとは思います。でも、やっぱり新しいことをやったほうがいいですよ。新しいことをやったら新しい発見がついてきます。やって、うまくいったら、それがもう次回の説得力になりますので、次はハードルが低くなりますよ。
インタビュー: MERY奥松、文: 田中いつき

